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「David & Kamal」を観た。が、正直な感想を言うと「悪い意味で日本映画的」でDVDを購入したことを後悔している。




 この映画に関する、ざっくりとしたストーリーおよび映画のシーンは、公式サイトを参照。Youtubeにある公式トレーラーのみ、貼り付けておく。



 感想については、記事の冒頭に貼っ付けたツイート、およびタイトルの通りなのだけど。今回はもうちょっと踏み込んで書いていく。

 で、先に結論を述べておくと「これは子供向けの映画だった」、それと「後半にあるチャンバラごっこのシーンが全て」。購入したDVDの中に入ってあった手書きのメモ紙(たぶん制作に関わった人が書かれたものなのだろう; 後日、画像も載せる予定)に書かれていた内容から察するに……そう判断せざるを得ないなぁ、と。

 とはいえ評価できる点もある。演者の子供を含め、キャストさんらの英語が聞き取りやすいので、案外字幕がなくとも理解できます。なので、そういう面から「子供の英語学習には最適かもしれない」といえます。英語学習ついでに、小学校の道徳の授業で流してみるのも良いかもしれないエルサレムが舞台なのに英語の映画なの、とか突っ込んじゃダメだよ。

 そう。あくまでも、子供向け映画なんです。昔のディズニー映画とか、羊のショーンとか、そういった「真・子供向け」ジャンルから一歩踏み出してみたい時期の子供にお勧め

 パパとママが飲むコーヒーに憧れるけど「苦いのはイヤ~」って言ってる子供に、ちょっとだけインスタントコーヒーの粉を混ぜたココアを与えて、少々ほろ苦なちょっぴり大人気分を体感させてあげるみたいな、そういう位置付けにあるような感じの映画ですね(ごめん、うまい喩えが見つからない)

 つまり。「David & Kamal」のターゲットは大人ではないのですよ……。

事の発端および放置に至った経緯


 この映画「David & Kamal」のDVDを1年前に買って、それから長いこと観ずに放置していたのには理由がある。それは買った直後にイヤな予感がして、猛烈に後悔していたからだ。

 元々、この映画「David & Kamal」と出会ったのは偶然のこと。なんかの調べものをしていた時に偶然この映画の画像を見つけて、「出てる男の子が可愛いなー(※主演の男の子ふたりという理由だけでポチッたのだ。ごめんなさい、めちゃくちゃ不純な動機でした

 この時も似たような理由でDVDを買っているが。これに関しては、後悔は1mmも無いのだけれども。「David & Kamal」というこの映画に関しては、買った後にすごく後悔していた。

 何故ならば、Amazon.comのレビュー欄に「微妙」とする意見が多かったからだ

 レビューを書いているのは、文章を読む限り「小さい子供と一緒に、この映画を見た大人たち」と思われた。で、その人たちは大体「一緒に見た子供は満足してたけど、自分は特に何も感想を抱けなかった」的なことを書いているわけです。

( ゚Д゚)アルェェ……?

 事前に下調べをせずに買った自分が馬鹿だったんです。いつもならこんな失態しないのに!

 「高校の生徒会にいる先輩がSurfaceを使ってて、それめっちゃ快適そうだったの。だからSurfaceみたいな2 in 1のパソコンが欲しい。キーボードとペン付きで、あとMicrosoft Officeもついてるヤツがいいな~(当時、たしかSurfaceは諸々込みだと20~30万円ぐらいだったと思う)」とかいう妹からのオーダーを受けたときには、全力で調べまくったのにな。オカンからの「トータルで予算は10万、最高で13万まで!!」っていう条件に縛られながらも、「2 in 1のラップトップ、かつOffice完備のWindows 10」「SSDで512GB」「Core i 5以上(流石にCore i 7は……)」「デュアルコア以上」「ペン等の必須アクセサリ附属」「未使用の新品」「13万円以内」に当てはまる品を、アウトレットのワケあり品の中から見事探し出したもんですよ!

 それぐらいの下調べ能力はあるはずなんですよ、自分には。

 なのに!!(絶叫

 ……そんなわけで、ポチッた後にめちゃくちゃ後悔したのです。この買い物を失敗したのかもしれない、と。真に金を払うべきだったのはコチラの映画だったのでは、と後悔したんですよ。なんなら今も!

 そういう感じで、まあ購入したことに後悔したんですが。いざDVDが届いた時に、ちょっとだけ考えを改めた。

 いかにも手作り感満載な、ださいメイリオフォント使用のDVDケースの中に、上述の“手書きのメモ紙”が入っていたからです。メモ紙の内容は以下の通り(改行は原文まま)。

David & Kamal DVDを 
お買い上げ頂きありがとう 
ございます! 
俳優の子供たちは実際に 
パレスチナとイスラエルの少年で 
映画同様、最初は仲も 
それほど…だったのが撮影が 
すすむにつれ、二人でアドリブを 
考えるようになりました。 
大人の未来もそうなるとよいですね。 
映画を楽しんで頂けると 
幸いです。 

 ……インディーズもののこういうところって、憎めないよねぇ……。

 手書きのメモとか、そういった“人が作りました!”っていうのをモロに感じるものってさ。こう、否定的な意見が書きにくいじゃん応援したい、って思いたくなるじゃん

 だから、否定的な意見を書くことになるだろうと予感していたからこそ、長いこと触れずにいたんだ。

 だから、ああいうツイートしたり、こういう記事を書いてることにも、本当は凄く後悔してるんだよ

 でもな、嘘は書けない性分なんだ。だから、行くぜ。

「ああ、日本映画だな」と感じてしまう、中身のない作り


 この映画「David & Kamal」というのは、基本的に単調なつくりをしている。


  1. 貧乏な現地の少年カマルが、裕福なアメリカっ子デイヴィッドから彼の宝物を盗む。
  2. 盗人カマルデイヴィッドは追いかけるが、その途中でデイヴィッド現地の不良少年グループに因縁をつけられる。
  3. 不良少年に追われる立場になったデイヴィッドを、見かねたカマルが助けるも。カマル「金をくれたらお前の宝物を返してやるよ」ゆするゆすり続ける
  4. 言い合うデイヴィッドカマル。そうこうしてると不良少年グループに見つかる。
  5. カマルが街を案内しながら、デイヴィッドカマルと共に不良少年グループから逃げる。尚カマルは、道中ずっとデイヴィッドをゆすっている。
  6. 以下、不良少年グループから逃げる」→「カマルデイヴィッドに金銭を要求する」→「不良少年グループに見つかる」→「不良少年グループから逃げる」の繰り返し。


 ざっと書くと、こんな感じだろうか。カマルの描き方、どうにかならんかったの?

 この「不良少年グループから逃げる」裏で、デイヴィッドのパパが「息子が行方不明になった、誘拐されたに違いない!」と取り乱し、イスラエル国防軍のお偉いさんである親戚に泣きつき、そんなこんなで軍が動くと、軍の別のお偉いさんが口を出し始めて、なんか陰謀絡みの誘拐事件と誤認されて、大騒動になって……みたいなストーリーが進んでいく。そんな感じの映画です。

 ネタバレすると、最後にカマルは誘拐犯として捕まります。それで、終わり。捕まるシーンで終わり。その後は何もない護送車にぶち込まれて、終わり。ひどいクリフハンガーである。アメドラ「スコーピオン」のクリフハンガーに匹敵する酷さだった。最後にワンシーンぐらい挿んでいれば、評価はもっと違うものになっていたかもしれない

 そんなこんな、このブログの中でも、そしてTwitterの中でも、定期的に「日本映画ってクソ」「日本のドラマってクソ」と言っているのが、ワタクシめでございますが。別のパレスチナ映画(パラダイス・ナウ、オマールの壁の2作)に関する記事の中でも、前に「日本映画ってクソだな」って旨を書いてたりもしてました

 同じ「つまらない映画」だとしても、まだ堅苦しいフランス映画とか、やたら難解なイタリア映画のほうが見れるって思うもの。バックボーンにある歴史とか、調べて勉強してみようって思えるし。 

 その点、日本の映画って「人情」だけが前面に押し出されてて、深みもくそも何もないんだよ。イイハナシダナー(白目)、で終わり。なんで、もっと掘り下げられないのだろうか。高尚な邦画()よりも、少年漫画のほうがよっぽどそこらへん出来てるぞ?
――上記リンク記事から抜粋

 でね。「David & Kamal」に対するマジな感想を書くと、以前書いた↑の言葉に尽きてしまうのよ。人情だけで、深みもくそも無いの


映画「時にひどいイタズラをするかもしれないけど、子供は無邪気でかわいい。それに大人だって、良い人はいます。だけど、偶に極端な人が居るんだよね」

観客「――……で?」


 こうなってしまうのだ。

 まあ一応、申し訳程度に作品のメッセージもあるけど、それはとても……薄っぺらい上に、押しつけがましい。それを子供を通じて代弁しているのだから、タチが悪い。検閲が厳しいイランでもあるまいに……。

 それに映画を視聴した後で、DVDに封入されていた手書きのメモ紙を見返してみると、なんだかなーと思ってしまうのだ。「大人の未来もそうなるとよいですね」というこの一文からは、どうしても「部外者が当事者に押し付けている“道徳的正義”という名のエゴ」の存在を感じざるを得ないのだ。

 ……ごめんね。本当にこういうことは言いたくないんだけど。

 でも、嘘は書けないんだ!

 それで上記のような「日本映画クソ!」的な感想をなぜ、エルサレムが舞台のこの「David & Kamal」に対して抱いたのかと言えばそれは、脚本および監督が日本人だったから。邦画のダメさは、舞台や俳優が日本とかけ離れていようが隠し切れないんだな、ってのが「David & Kamal」からはヒシヒシと伝わってきてしまった。

 脚本家のエゴが隠し切れていないんだ。これを良いと評価するかしないかで、意見はかなり分かれると思う。なお自分は良くないと感じている。

 子供が主演の映画で、こんな言葉を使っていいのかは迷う。だからネタバレ箇所と同様に、アレな部分は白字にしますが……(Ctrl+Aで反転してね)。

 ――極端な話をしますとな。この映画は、超日本的クソジジィの自慰映画ですわ。写真家HABUこと羽部 恒雄さんの、綺麗な空の写真に「クソだせぇ」ポエムを付けた写真集となんら中身は変わらん。ジジィの自慰であり、それ以上では無いんだ。しょーもな!

 以上のことから「薄っぺらな思想とエゴが見え隠れするが、致命的に中身のない映画」と評価せざるを得ない「David & Kamal」ではありますが。どうしようもなく違和感しか覚えない映画の中で唯一、素直に見れるシーンがあります。それが後半にある「主演ふたりのチャンバラごっこ」。

 正しいかどうかは分からないけれど、このシーンがきっと「主演の二人が考えた、アドリブのあるシーン」なのだろうなぁ、と感じる。ここだけは大人のエゴがあまり絡んでいない、普通に楽しそうに遊ぶ男の子の映像で……ほのぼのした。この映画で唯一、観る価値がある場面というのはそこかもしれない

最後に


 以上のことから、「David & Kamal」という映画は子供にはお勧めです。主人公と同年代ぐらいの、小学校中学年ぐらいには最適だと思われます。ただし、ひねくれた大人や洋画慣れしている人にはお勧めできません

 パレスチナ映画でしたら、大人には「パラダイス・ナウ」「オマールの壁」をお勧めします。あっちのほうが直球勝負で、グッと来ます。

 また記事内で触れた「イランの厳しい検閲」について遠回しに非難しながらも、その検閲下で見事描き切ったイラン映画「セールスマン」も、ひねくれた大人にはお勧めします(アカデミー賞も受賞してる映画だし、観てる人はもうとっくに観ている映画だとは思うけど)。主題が複数あって、少々内容が取っ散らかってる感も否めないものの。一つのメッセージにこだわった結果として薄っぺらく押しつけがましくなった「David & Kamal」のようにはなっていないあたり、取っ散らかっているからこそのリアリティーがある「セールスマン」には好感を持てました。少なくとも自分は、ね。

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