まぁ、あくまで「自分はいつもこうやっているよ」っていうことですね。参考程度に。
タロットを使った、すごく簡単な人間模様の作り方
「人物造形のやり方」とかをgoogle先生に教えてもらうと、ロクでもねぇものが出てくるのなんの!
履歴書とか、そんなのは後々でいいの。それに登場人物ひとりひとりに描いてたら、キリがない。
それに設定とかこまごまとしたバックボーンを詰めるよりも先に、登場人物ごとのおおまかな性格を決めるのが先。そして性格の偏りがないよう(熱血キャラばかり、イケメン王子様だらけ、えっちな美女ばっかり、etc,.....)に、均等に分布しなければいけない。
そんなとき。役に立つのがタロットである。
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マイデッキ。ライダー版である。 |
とはいえ、タロットデッキを購入しなくてもオーケー。ざっくりとした知識と、可能であればペイントとかgimpといった画像編集ソフト、または紙とペンさえあれば十分。
そして、どうやって登場人物の性格をタロットで決めていくのかといえば……
……これです。
キャンバスに↑のような画像を書いて、あとは対応するカードの場所に登場人物を置いていきます。これだけ。
全部を埋める必要はないです。それぞれのスートの場所に、偏りなく均等に配置すればいいだけ。
簡単でしょ?
解説編
タロット、というと大アルカナを連想しがちですが。これは小アルカナ、その中でも「コートカード」のみを使用する方法です。使うのは↓の16枚。正逆を合わせると32パターンとなります。
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火のエレメント、ワンドのコートカード。 情熱に任せて猪突猛進するタイプです。 ワンドのキングは別名「松岡修造カード」とも。 |
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水のエレメント、カップのコートカード。 物静かで穏やかな、受動的なタイプです。 |
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風のエレメント、ソードのコートカード。 他を切り裂いて進む、攻撃的なタイプです。 |
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地のエレメント、ペンタクルのコートカード。 一歩一歩着実に進んでいく、努力家タイプです。 |
と、まあ……ここからは箇条書きを混ぜつつ説明していきましょう。
まず4つのエレメント区分ですが、小アルカナのスート(トランプのハート、スペード……みたいなもの)に直すと、こうなります。
- 「火」=「ワンド」のスート=正: 元気ハツラツ系/逆: 体育会系こじらせ系
- 「水」=「カップ」のスート=正: デイドリーム体質系/逆: うじうじ弱虫系
- 「風」=「ソード」のスート=正: ハイパー仕事できる系/逆:無機質サイコパス系
- 「地」=「ペンタクル」のスート=正: 慎重な現実主義系/逆: 金遣いが荒い系
各スートの相性は以下の通り。
対角線上にあるスートは、概ね相性が良いとされています。
「火⇔風」は(正位置の場合は)利用し利用されつつもwin-winな関係にあり(逆位置の場合、火だけが一方的に損をする可能性あり)、「水⇔地」は(正位置の場合は)か弱いお姫様と堅牢な守護者のような関係になりがちです(逆位置の場合は、水のメンヘラ度合いに地までもが精神をやられて共倒れになる場合も)。
対して、隣り合うスートは基本的に相性が悪いとされています。ざっくりとした内情は↑の通りです。
そして「王」「女」とかいう文字の意味は、以下の通りです。
- 「王」=「王、キング」成熟した男性(40代以上)を主に示す
人の上に立つような役職/仕事を極めた人 - 「女」=「女王、クイーン」成熟した女性(40代以上)を主に示す
人の上に立つ人をサポートする人/母親のような存在 - 「騎」=「騎士、ナイト」元気な若い世代(20~30代ぐらい)を主に示す
現場で活躍している人/兄貴・姉貴のような存在 - 「従」=「従者、ペイジ」まだまだ未熟な世代(10代以下)を主に示す
未熟な学生とか/精神的に幼稚な人
ここで「コートカード」の少し難しいところですが、年齢や性別区分はざっくりとしたもので、別に「これに当てはまらなくても全然ok」なんですね。
まあ、各カードの意味とかは、各自で調べてくだせぇな……。
そんなこんな、やり方は難しいことはなく、とても簡単。
- まず、中央にある主人公のカードを決める。
- 主人公が成長していく過程を描くならば、従者が妥当(成長して騎士になる、とかいう展開もアリ)。
- ヒロイックファンタジーは「ソードの従者」。
- 純文学なら「カップの従者」。
- エンタメ系なら「ワンドの従者」。
- サクセスストーリー系ならば「ペンタクルの従者」……とかがおススメ。
- ミステリー系ならば、正位置の騎士。
- 泥沼不倫ものならば、逆位置の女王とか。
- 主人公のカードにキングはあまりおススメできない。
- 主人公の友人、兄弟、家族etc...がどのカードかを決める。
- このとき、スートのバランスが均等になるよう気を付ける。
- 主人公を導く立場の人を決める。
- キングのカードから選ぶのが妥当です。
- 主人公と対立する人を決める。
- 主人公とは反対の場所にあるカード(スートが反対、または正逆が反対)を選ぶのが妥当です。
……と、まあこんな感じです。
初めは取っ付きにくい感じがあるかもしれないけれども、カードの意味を知りさえすれば、これがすごく簡単に出来るようになるんですなぁ。
例とか。
「ンなこと言われても分かんねぇよ!!」って方向けに、例を載せておきます。拙作「ディープ・スロート//スローター」より。ジャンルは、ややSF色のあるサイコスリラー。真面目な捜査官ニールと、型破りな工作員アレックスという仲の悪いコンビが、猟奇殺人事件を追う物語となっています。
主要なメンツだけを並べると、こんな感じになっています。グレーが掛かった画像は、二面性または多重人格を持つキャラクターの、もう一つの性格を示しています。
物語の特性上、登場人物が「ソード/風」のスートに偏りがちですが、どうにかこうにかで全てのスートに人がいるようにしているんですねー。
画像を見ても「なんのこっちゃねん」って感じな方の為に箇条書きで説明しますと
- 主人公ニールは「ペンタクルの従者(正位置)」
- 主人公の相棒アレックスは「ソードの騎士(正位置)」
⇒度々意見が合わずニールとアレックスは衝突する。 - ニールの上司ノエミは「ワンドの女王(正位置)」
⇒ニールはノエミを慕っているがその反面、彼女の底抜けに明るい人柄にはじゃっかん引いている。 - アレックスの上司アイリーンは「ソードの従者(正位置)」
⇒ビジネスライクな付き合いを好む点でアイリーンとアレックスは似たもの同士であるため、二人の関係はおおむね良好。 - アレックスと親しい(?)精神科医サントスは「ペンタクルの騎士(正位置)」
⇒「騎士(正位置)」の特性を二人とも持っていて、フットワークの軽さや人脈の広さ等似ている点はあるものの、基本的に二人は対立する立場にある。 - アレックスのボスであり、ニールの人生に少なからず影響を与えているアーサーは「ペンタクルの王(逆位置)」
⇒アーサーが何を考えているのかが分からないから、と基本的にアレックスは彼を信用していない。ニールも同じく、彼のことを信用していない。- 一方で、アーサーは「ワンドの騎士(逆位置)」という顔を持つ。時に彼は、邪悪ともいえる探求心の赴くままに行動する。
- ニールが嫌っている男ラーナーは「ソードの騎士(逆)」
⇒ラーナーの狡猾さに、ニールは太刀打ちができない。- 反面、ラーナーは「カップの騎士(逆位置)」という顔を持つ。その為、彼の友人である精神科医サントス「ペンタクルの騎士(正位置)」は、ラーナーの守護者のような立場にある。
- アーサーと腐れ縁の男ペルモンドは「ソードの王(逆)」
⇒彼はまさにサイコパスで、そして独断専行を好む。その為、どちらかといえば慎重な行動を重んじるアーサーと基本的に意見が合うことはない。- しかしサイコパスな顔は別人格であり、その素顔は「カップの王(逆位置)」。「ペンタクルの王(逆位置)」であるアーサーは、なんだかんだで本来の彼を見捨てることができないため、腐れ縁が続いている。
例えば、デボラは「ワンドの女王(逆)」でエズラは「ワンドの王(逆)」、ハイドン長官代行は「ペンタクルの王(正)」、バーソロミュー・ブラッドフォードは「ソードの王(正)」、リリー・フォスターは「ペンタクルの女王(正)」、ジュディス・ミルズは「ソードの女王(正)」、ジリアン・マクドネルは「カップの女王(正)」、ジェームズ・ランドールは「カップの騎士(正)」、ハウエルズ主任は「カップの王(正)」などなど……挙げていくと、キリがないな。
まとめ。
と、まあ。こんな感じで、いつも登場人物の相関図を作りつつ、物語の内容を詰めていってます。タロットだけで、こんだけ組み立てられるんです。凄くないですか?
登場人物の中にある意見の食い違いとか、対立関係とかも、この方法では簡単に可視化して整理することができるので、非常にお勧めしたい方法っす。
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