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新刊「ジェットブラック・ジグ: ①軋轢の門戸」の、その裏話。

 そんな感じです。新刊出しました。

 内容的には小説サイトで公開されている分で言うと「***」から「Orders are orders」まで、ってところです。一部加筆されたりしてます。文字数としては22万字ぐらい……だったと記憶してます。文庫本でいうと350ページよりやや多いぐらいかな。

 この「ジェットブラック・ジグ」という話は3部構成を予定しているので、2巻、3巻が後々出ることになると思いますが。次巻は……最短で出せても今年末ぐらいかなぁ、と。長くても来年のどこかでは出せだろうと想定はしています。

 となると完結はいつになるんでしょうね。2019年から書き始めて、ようやっと1巻に相当する部分が書きあがった、ってなペースですから。下手したら2年ぐらいかかりそう。

 「ヒューマンエラー」なんか、1ヶ月ちょいで書き上げた作品なんですけどね。いやはや、あれも5年前になるのか。あの頃のペースを取り戻した~い!(とはいえあの作品のボリューム、実は「ジェットブラック・ジグ」第1巻の半分ぐらいなんですよね。比較すべきでもないか)

 そんなこんな、以下はアナウンス用ブログで書き切れなかった裏話です。

情報収集が楽しすぎて、執筆をサボっていた。

 ジェットブラック・ジグを執筆する中で、「米大統領選」っていうトピックスが個人的には超重要な役割を果たしていました。“過去編”の主人公の家庭、および周囲の環境を書くに当たって、このトピックスがすっごい役立ったんですよ。

 “過去編”の主人公ウディ(わざわざこんな風に誤魔化す必要があるかどうかは分からんけど、取り敢えずそう書いとくね)ってのは「父親が政治家で、その父親は北米の極右勢力の筆頭的存在」「家族(?)が所属しているコミュニティも、極右的なそういう感じの雰囲気」であり、「そんな父親や家族、コミュニティが大嫌いな舐め腐った性格の青年」という設定であるから。なので北米の極右勢力に関する情報が得やすい時期であったこと、これがすごく有難かったです!(どんな視点で世を観察していたんだよ!っていうツッコミはなしで)

 いやぁ……アメリカの極右って、本当に「地球は平面だ」「人類は神によって作られたんだ、よって恐竜の時代に居た人類も我々と同じ二足歩行だった」「キリスト教以外勝たん」って信じてるし、ガチで白人至上主義を地でいってるんだなぁ、と感じましたね。

 あと夕方のNEWSなんかでは「白人のブルーカラー労働者たちは、同じ職を移民に横取りされることを懸念していて~」とかって言っていたけど、(たしかにそれも一部はあるんだろうけど)「そもそも、そういう思想が骨の髄まで染みついているし、そういう思想を持った連中しか周囲にいないから頭が凝り固まっている; 日本でいうなら“都会人をやたら敵視する田舎っぺ”マインドに近い」っていうのが正しい分析なのかな、とか。やっぱ極右勢力が多い傾向にあるのは内陸部の田舎だしね。

 様々な発見があって、あめりかん・ついったらんどウォッチングが楽しかったです。頓珍漢なこと(と傍観者である日本人は感じるが、彼らにとっては真剣な発言であることを忘れてはならない)をTweetする極右勢力のお婆さんを、魔女狩りのごとく火炙りにして追い詰めていく極左にかぶれた若者たちとか……――この現象を興味深く思う反面、日本はこんな風になってほしくないなーとかも感じたりしましたね。

 自分たちの信じる正義や正論に凝り固まり、異なる意見を持つ人に対してすぐ人格否定を食らわせる。そういうムーブメントに対しては、苦言を呈すことができる人が多数の国であってほしいと思います。SNSがもたらすエコーチェンバー現象のお陰でアメリカに限らず、世界中のどこの国の若者もそんな風になりつつあるとか聞きますけども……尖った思想の繊細さんばっか増えられちゃ、建設的な議論ができなくなりますわ!

 っていうのはさて措き。とにかく米大統領選の観察が楽しくて楽しくて仕方なかったんですね! あめりかん・ついったらんどを始め、Youtubeも漁ったし、どっかのアメリカ人の個人ブログとかもいっぱい読んだ。自分の片寄った主張を延々と語ってるだけの人とか、そういう二極化されつつある現状に戸惑いを隠せない人とか、対極の思想を持つ相手に攻撃されたと被害報告をする人とか、「いや、そんなことより大統領が聖書に誓いを立てるってのが時代遅れすぎね?」と別視点からの疑問を呈する人とか、なんか本当に色んな意見や反応があって面白かったんですよ。

 それで、まあ……情報収集に現を抜かしすぎたというか。手段が目的にすり替わっちゃってた時期がありましたね。えへへ。

 バイデン大統領に落ち着いた今、その狂気の火も収まって、最近は執筆の方にちゃんと本腰を入れられるようになったんですけども。なんだかんだで「楽しい!!!!!!」って貪欲に集めたあの情報たちは大いに役に立ってくれています。

「最低最悪のクソ野郎」を、一人の人間として扱うべきだろうか?

 ジェットブラック・ジグには、クソ野郎が多数登場します。今までも多数の「クソ野郎」が名の有無に関わらず登場してきたけれども、今作は極めて多くなるでしょう。

 現在進行形として進んでいく軸(ラドウィグやアストレアといった世代がメインとなる時代)でも、「クソ野郎」が登場しますが。こちらで登場する「クソ野郎」は、その殆どが「死神アルバの獲物」として登場します。初っ端に登場する“スティーブン・ワインスタイン氏”とかですね。

 その扱いとしては、作中の言葉を引用すると以下の通り。

 アルバという男はどこまでも性根が腐っている。どうせ金を受け取るならば、毟り取るだけ毟り取り、相手を破滅させてやろうと考えていたのだ。そういうわけで彼は、再びここに戻ってきたのである。
― Adversity makes a man dark-side.

 つまり現在進行形として進んでいく軸において登場する「クソ野郎」は、いうなれば「賞金首」とかそういう感じで、それ以上の意味はないんですよ。「賞金を掛けられるぐらい、こいつはクズなことやってきたんだな! ならその報いを受けたって仕方がないよな、ガハハ!」というような印象を与えるような描き方、そういうのを割と意識しています。アクション映画の悪役的な……要するに「悪役という記号」ですよね。

 なのでその人物に関する深彫りとかは、敢えて行っていないんですよ。上記のワインスタイン氏も、次の章では「アルバの急襲の後、彼はムショにぶち込まれて……」と地の分で淡々と語られるのみですし。彼の生い立ちとか、どういう家族がいたのかとか、そういう解説は一切ナシですもん。

 裏設定はあるにはあります。興味のある方は、ここにカーソルを合わせてみてください……。
  • スティーヴン・ワインスタインはいわば「お坊ちゃま」育ちで、会社経営者の座も父親から譲り受けたもの。
    • 苦労を知らない裕福な育ちで、それゆえに基本的に思慮が浅い。
    • 自分勝手としか形容しようがない言動が多く、幹部を振り回すことが多かった為、社内には敵ばかりであった(敵対者の代表格が、レイ・ジャクソン氏)。
    • 経営者としてもかなりポンコツであり、そんな父親に呆れていたからこそ三男ロナルドは経営を学んだのだが……――父親の取り仕切るグループは「未来のない泥船だ」との結論をロナルドは見出した為、彼は経営者の座を継ぐことを望んでいない。
  • スティーヴン・ワインスタインはバツ2で、子供が多数いた。
    • 最初の妻メアリーとの間に、長男チャールズと次男マイケルを設けた。
      • 二番目の妻ベサニーとの浮気がバレたことが、離婚の原因となった。
      • 長男チャールズは大学を中退して以降、薬漬けの廃人というような状態。
      • 外科医となった次男マイケルには、オリーヴとリタという二人の娘がいる。
  • 二番目の妻ベサニーとの間に、長女グレタと三男ロナルドを設けた。
    • ベサニーが「別の男を好きになった、彼と結婚したい」と申し出て、離婚が成立した。
      • ジュエリーブランドの経営者である長女グレタには、シャロンという娘がいる。
      • 経営コンサルタントとして活躍する三男ロナルドには、カーティスという息子がいる。
  • 三番目の妻マチルダとの間に、四男メレディスを設けた。
    • 四男メレディスは十二歳の学生。年寄りな父親と年の離れた兄姉たちが大嫌い。

 そういう感じな「現在進行形として進んでいく軸のクソ野郎」なんですが、それとは反対に扱いに困っているのが「過去編におけるクソ野郎」なんですよね。

 「過去編のクソ野郎」の代表格は、過去編の主人公であるウディの父親なんですが。ウディの幼少期における父親の描写は「暴虐の限りを尽くすクソ野郎」として迷うことなく書けた反面、成長したウディ視点での父親が……――ね。

 ウディの父親は、紛れもないクソ野郎だ。けれどもその父親が“紛れもないクソ野郎”になったのには理由があって、でもそれを加味しても父親の行いは肯定できるものではないのだから、これをどうやって……というような戸惑いですかね。この戸惑いそのものが、ジェットブラック・ジグという話の根幹であるっちゃああるので、それをどうやって処理していこうか、っていうのを今は考えあぐねています。

 これは現実に存在する問題にもつながっていたりするものですから。だからフィクションとはいえ適当なことを書いちゃあいけねぇな、と思ってるんですよ。

 例えば、我が子に手を上げるといった虐待を常習的に繰り返している父親がいたとして。その父親を「クソ野郎だ、こんなやつ死刑にしていい!」って断罪することは、すごく簡単なことなんですよ。だけど、でもその父親も子供のころに同じような虐待をされていたという過去があったとしたら、どうですかね。過去に受けた虐待によって、その父親が「手を上げて“しつける”ことは、子育てにおいて当たり前の行為であり、何も悪くはない!」と思い込んでしまっているという現実があったとしたら、どうでしょう。

 「ンなもん、知ったことか! 子供に手を上げるなんていうクズ野郎は社会にいらん、そんなクズすぐにでも殺せ!」という意見もあるでしょうし。「アメリカやらブラジルとかの治安の悪い刑務所にでもぶち込まれて、子供にしてきたことと同じような仕打ちを受けたらいいのにね」なんていう意見もあるかもしれないし、「その父親は何も悪いことをしてないだろう、どうせ子供が底意地の悪いクソガキで、受けるべき躾をされただけのことじゃないのか?」っていう見方もあるかもしれない。「そのクソ野郎な父親に必要なのは、死刑よりも指導やカウンセリングじゃないのかい?」という意見もあるでしょう。

 そういう“異なる複数の意見”を提示した上で「――さぁ、あなたはどれを選ぶ?」と投げかる。それが小説の役目だと自分は思うのですよ。だからこれは慎重にやらんとな、と考えているわけです。

 その点において、ウディという主人公は扱いやすい存在ではあります。彼はすぐに意見を変えるし、延々と自問自答を繰り返すタイプなのでね。

小説の為に架空言語を作っている。

 この間の記事にも書きましたね。

 これです、これ。シアル語、ないしエルカ語ですね。

 語型としては「SVO型」を採用しています。これは英語からスパァンッ!と翻訳できるようにするためです。まあ要するに、サボりっすね。架空言語を作る、って言ったらなんか壮大で凄そうなものを想像しそうだけど、実はそこまで凝ったことはしてないんですよ。

 そんなこんな、頑張って膨らませてきた辞書のお陰で、それっぽい文章も作れるようになってきました。書き途中のワンシーンから抜粋すると、こんな感じ。

 シアル語のフォントで文章を書き表し、横にカタカナでザックリとした発音のルビを振り、文章の後にカッコでくくった訳を入れる……――てな形で、この架空言語を使っていく予定でいます。

 そんな「シアル語/エルカ語」なのですが。ジェットブラック・ジグの中では、そんなに使う予定でいません。これはいずれ「エールケディスの旅人」を書くときに使っていければいいな、と思って作っているようなものなのです。

 まあ、ジェットブラック・ジグ時点ではラドウィグぐらいしか話者がいませんのでね。そのラドウィグも、基本的には英語でコミュニケーションを行う人ですので、行かせる場面があまりないという。というわけで、シアル語/エルカ語については今後に期待をば!

「リチャード・エローラ医師」という愛すべきキャラクターの不遇な扱いに対して作者自身が心を痛めている為に、執筆スピードが極端に下がっているという非常にバカげた話。

 リチャード・エローラ医師といえば前々作「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ(以下、WUTB)」にも登場した、ブリジット・エローラの父親である男性です。ぶっ飛んだ脳神経内科医で、良くも悪くも無邪気な好奇心にあふれている感じであり、それゆえ色々とほじくり返されたくない事情を抱えているぺルモンド・バルロッツィにめちゃくちゃ警戒されているという、そういうお方でした。

 そんなリチャード・エローラ医師はWUTBに登場した時、基本的にぺルモンド視点で描かれていた為「何を仕出かすか予測できない危険人物」としか書かれていなかったのですが。ジェットブラック・ジグでは、そのリチャード・エローラ医師の“普段の顔”を描くことをミッションの一つとしています。

 WUTBでも書かれていたように、リチャード・エローラ医師はやっぱりぶっ飛んでいます。臨床神経生理学者であり、脳神経内科医であるリチャード・エローラ医師ですけど、そんな彼には超心理学を片手間に研究しているという顔もあって(彼がぺルモンドに対して行った、カードめくりの実験が超心理学っていう領域ですね)。とにかく彼は型に囚われない自由なお方なのですよ。

 そんな彼は超心理学なんて分野に片足を突っ込んでるもんですから、基本的に誰からも取り合ってもらえません。学会では基本的に存在を無視され、同じ診療科に所属する同僚からは冷めた目で見られます。ERに所属する救命医たちからは「心優しき宇宙人ないし雑用係」として愛されているようですが、たぶん彼を好意的に見てくれる人たちってのはそれぐらい。となれば、まともに彼の話を聞いてくれるのなんて同僚のファーガス・リース医師(ジェットブラック・ジグ2巻以降に登場する予定です)や、妻のリアム・エローラぐらい。娘のブリジットは……うん。

 その反面リチャード・エローラ医師は、患者からの信頼が厚く、繰り返し指名されることも多い人であったりします。性格も基本的に裏がなく、悪いことを企むとかそういう側面が全くないお方ですので、疑り深い性格であるジェットブラック・ジグの主人公ウディも、彼には心を許していたりしていますし。「ピュアだし良い人なんだけど、何かが普通と違くて、それが原因でマジョリティから虐げられてる人」なんですね。

 こういう「愛すべき奇妙な人」が、無理解なマジョリティから理不尽な扱いを受けている場面ってのが、個人的にすごくクるんですよ。「気味悪がる前に話ぐらい聞いたれよ、この愚かな一般人どもが!」と、そういう映画とかドラマを見てるとつい思っちゃう。だから「自己愛こじらせちゃったオタクが闇落ちしてマッドサイエンティスト系な悪役になり、最終的に陽キャのヒーローにぶちのめされて大団円になる映画」とか胸糞悪くなるから大嫌いなんですよね。悪役の方に感情移入しちゃうから。

 ……個人的な映画の話は措いといて。

 ジェットブラック・ジグにおけるリチャード・エローラ医師は主に、主人公のウディをここぞという時に助けてくれる人として登場します。ウディを助けてくれる人は多数登場するものの、一番の最善策をポンッと出してくれる人が彼。そして彼は、ウディの一番の理解者でもあります。

 そんな良い人のリチャード・エローラ医師が!! 今書いているシーンでは、どちゃくそ苦労してるんです!! 同僚からイビられてて、もう本当に可哀そう!! しんどい!!

 ――……っていう嘘みたいな本当の話があって、最近マジで執筆スピードがガタ落ちしてます。早くこのシーンを抜ければ心労だってすぐ終わるのに、もうずーっと「リチャードせんせぇ~……(泣」で止まっちゃってて。いつまで経っても進まない。

 本当に、アホなんですよ、自分。このシーン書きながらずっと泣いてるの。ちょうどそのシーンのウディ絡みのエピソードがしんどい内容だってのもあるんだけど、でも一番引っ掛かってるのはウディの境遇じゃなくてリチャード・エローラ医師の冷遇具合なんすよね。

 アホかって。本当に。マジで、頭どうかしているよ、自分。

猫が登場しすぎて、猫の名前のネタが尽きた。

 ジェットブラック・ジグは、猫がいっぱい登場します。現在進行形として進んでいく軸の「マッカレル(鯖)、ミソ(味噌)、ソイ(大豆)」の鯖みそ三姉妹だけじゃないよ。その母ちゃん猫の「チャンキー(おデブちゃん)」もいるし、後で父ちゃん猫だって出てくる……かもしれない(父ちゃん猫については設定はあるものの、話に出すかどうかは現時点では決めていない)。

 そんなわけで猫の名前も決めていかにゃならんのですが。もうネタが尽きて困ってる状態です。本当に、本ッ当に困ってる。

 なにせ今まで、猫の名前は「鯖みそをモジる」というルールに乗っ取って付けていたのだ(これは今、現実で飼っている猫チロルに由来している。チロルちゃんを引き取った時に、その名前をどうするかで家族で揉めた。自分はその時に「鯖みそ! 鯖みそちゃんが良い!! だってこの子、鯖みそっぽい!!」と真剣に提案したけど、即座に断られ……――以来その件をずっと根に持っている。※しかし今現在、チロルちゃんの呼び名はその寝息に由来する「ブーちゃん」でほぼ固まっている)。そして、そのカードはもう使えない。上述の鯖みそ三姉妹で使ってしまったからだ。

 けれども、続々と猫が話に登場していく。最初につまずいたのは、ブレナン夫妻(ドロレス&ローマン)の保護した猫たちだ。

 ブチ猫とサビ猫、黒白タキシード猫。最初に突っかかったこの三匹。「ローマン叔父さんはお菓子作りが好きだし、お菓子関連の名前を与えそうだなぁ」という取っ掛かりを元に、ブチ猫「パネトーネ」とサビ猫「オランジェット」と二匹の名前はひねり出したが。三匹目が思いつかなくて……。

 そこで三匹目の命名は、妹とオカンに投げた。その結果「ボンボン」に決まった。

 そして次なる問題がある。実はこの「ボンボン」と決まった猫には兄弟猫が二匹いて、その兄弟猫たちはドロレス叔母さんの知り合いである“シヴ・ストールバリ”という歌手に引き取られた、ってな設定があった。

 さすがに「さらに二匹、猫の名前を決めてほしい」と妹とオカンには言えなかったので、「シヴ・ストールバリは北欧系の名前」っていうのを元手に頑張ってひねり出した。その結果、スウェーデン語で太陽と月を意味する「スール」と「モーネ」に決まった。だが今のところ、これは「ボンボン」ほどしっくり来ていない。後で変わるかもしれない。

 それからエドガルド・ベッツィーニ特別捜査官(ラドウィグにいつもドーナツを奪われてる彼。ジェットブラック・ジグに出てくるかどうかは未定であるものの、出したいと考えている)にも「大の猫好きで、♀猫を4匹飼っている」という設定があって、その猫の名前を考えなきゃなーと思っているのだが。これはまだ決まっていない。

 そして「たぶんブレナン夫妻から『保護しちゃったんだけど、うちじゃ飼いきれないから引き取ってくれない?』みたいな感じでバーン夫妻も2匹ぐらい猫を飼い始めそうだな」という展開もアリだな、なんて考えてしまっている自分がいて……。

 だが猫の名前の案が尽きた。

 ヴィク・ザカースキーの猫「三毛猫ミケランジェロ」とか、アーヴィング・ネイピア博士の猫「黒猫ひじき」とかは、スッと決まったんだが。あと6匹か。6匹……。

 人間のキャラクターの名前とかは、そういう人名辞典みたいなのをパッと引いてランダムに付けたりなんかできるんですけど。猫とか動物のは、ね。意外と難しい。

 困ったなーりよー。にゃーあーあーあああんっ!!!!

以上、裏話でした。