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BOOTHに置いた「Affinity PUB向けB6縦組小説テンプレ」で入稿可能なPDFを作る方法

https://isuzuakatsukiposttruth.tumblr.com/post/650729235146735617/affinity-publisher%E7%94%A8b6%E7%B8%A6%E6%9B%B8%E3%81%8D%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%92booth%E3%81%A7%E7%84%A1%E6%96%99%E9%85%8D%E5%B8%83%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%99

 こんなテンプレートを先日、配布していました。

 基本的には入稿には適していないのですが。まあPDFをアチャコチャすれば入稿できなくはないので、今回はその方法の一例を書いておきます。

 これは実際に拙作「神ノ禍」を発行する際に使った方法なので、たぶん、大丈夫……?(保証はできない)

用意するもの

手順

①PDFにエクスポート


 小説データが完成したら、それをpdfにエクスポートしましょう。

 テンプレートをそのまま使用し、設定などをイジっていなければページ順は「右→左」になっているはずです。

 Affinity Publisherは日本語縦組みに本来は対応していないので、このソフトウェア上ではページがこんがらがっている状態になっているのですが。しかし、これは気にせず無視しましょう。後でどうとでもなるので!

 エクスポートの設定は以下の通りです。


 「ファイル」→「エクスポート」を選択したら、「エクスポートの設定」に遷移します。そこでまずは「PDF」を選択しましょう。

 「PDF」を選択したら続いて「その他」に移動し、「フォントを埋め込む」という欄を見つけてください。そして「曲線状のテキスト」を選択します。これによって自動的にテキスト全てがアウトライン化(カーブ化)されます。

②出力結果を確認してみる


 正常にPDFが出力されると、↑のような感じにページ順が「右→左」となっている見開き状態になっているはずです。

 この状態のPDFではダメなので、次のプロセスに移行します。

③ページを分割する

 こちらのサイトの記事にあるフリーソフトをダウンロードします(開発者さま、本当にありがとうございます。すごく便利です、このソフト……!)。

 そして当該のフリーソフトをダウンロードしたら、以下の通りに設定しましょう。

 余白は全て「0」と指定し、「頁めくり方向」は「右 ⇒ 左」にチェックを入れます。

 そうして「ファイル選択 & 分割」を実行すれば、完成です。

⑤最終確認


 ↑の画像のようにページが分割され、ページ順がノンブルの通りになっていれば成功です。


 プロパティを確認し、フォント埋め込みの欄が空白になっていれば、入稿可能な状態になっている……はず。

――2021/12/20 追記――

 完成品はこんな感じになります。ルビとか傍点とかも、本文と同様の方法で入れています。一文字幅で縦長のフレームテキスト枠を作って……っていう方法です。


 そんで、このテンプレートで使用をお勧めしている合成フォント「さつき源代明朝」なのですが……。

 そもそも、なんで「さつき~」を強くお勧めしているかっていうと、縦組が本来なら使用できないAffinityの仕様をうまくすり抜けられるのがこのフォントしかない(※フリーフォントの中では、という話。他にもいけそうなフォントがあったら情報ください!)からです。

 参考までに、このテンプレートでいくつかの異なるフォントを使用してみた画像を見てください。


 例①、さつき源代明朝。綺麗な縦組で、すんなり読めます。


 例②、源暎こぶり明朝。ダッシュ記号が縦になってくれません。どういじくり倒してもダメでした。


 例③、源暎ちくご明朝。例②と同様にダッシュ記号が縦になってくれません。


 例④、源ノ明朝。どこから突っ込めばいいのかがわかりません。


 例⑤、游明朝。使えなくはないものの、ダッシュ記号の隙間が気になるところ。

 そんなわけで色々と試してみた結果「さつき~」が最適解だな、と感じた。リーダーもダッシュも、その他記号も、「さつき~」なら基本的には違和感なく使えましてね。それがあのフォントを強く勧めている理由となっています。

 あとAffinity pub.における代替文字の使い方・出し方(このテンプレートを使う上で、代替文字は絶対に必要になります)に関してはこちらの方の記事がとても詳しいので、それを参考にしてみて下さい。「さつき~」はとりあえず全ての文字を「代替2」でセットしておけば、どうにかなりますよ!

――追記えんど――

おわり

 あくまでこのやり方は一例です。参考までに。またテンプレートの使用は自己責任でお願いしやす。