ENGloid共通:
歌唱で出てくるときの「your」って、カタカナで書き表すと「ヨー」とか「ヨア」、または「ヤー」みたいにしたほうが歌いやすいと思う(個人的には)。「ユア」ってやると、なんかスムーズじゃないっつーか、詰まる感あるっつーか。
Vocaloid標準ディクショナリーだと、問答無用で「your」には「ユア:j U@」というフォネティックが与えられるけど。これは「j O:」か「j O@」ないし「j O: V」にフォネティックを全部書き換えた方が良い。なぜなら、Vocaloidが扱うのは話し言葉じゃなく歌だから。
尚、それぞれ意見はあるだろうけど、Vocaloidは発音や表現にこだわってイジればイジる分だけ不自然になる(特にV5以降)ので、調整なんてせいぜいフォネティック書き換えぐらいに留めておくべきじゃないかと感じている。
DEX:
DEXはr-colored vowelの音がアメリカ的でクドすぎる。DEXの声質は好きなのに、でもDEXのr-coloredだけはマジで嫌い。だから、r-coloredはなるべくカット。「r-colored:@」の音は「V」で置き換えた方がすんなり聞ける。あと、ニューイングランド地方っぽい発音に寄せるのが個人的な好み。
母音で終わるワードの後に母音から始まるワードが続く場合は、続く母音の前に「h\」か「sil」を挿むと母音と母音を切れる。
子音で終わるワードの場合、ノートを分割して子音のみのノートを作るとイイ感じになる。
書き換えの一例:
your (j U@) ⇒ j O: V
or (O@) ⇒ O: V
are (Q@) ⇒ V
the (D V) ⇒ dh V
I (aI) ⇒ h\ aI
want (w Q n t) ⇒ w Q V / n t
for (f O@) ⇒ f Q@
low (l @U) ⇒ l V U
AVANNA:
Vocaloid標準ディクショナリーはおそらくアメリカ英語が基準。なのでAVANNAはなるべくブリティッシュ発音に寄せるために、多くを書き換える必要がある。またAVANNAの場合はr-coloredは省いたほうが自然(サンプリング元の方の歌声にも、そこまでr-coloredがない)。
Oxford dictionaryに載っているような辞書的ブリティッシュ・イングリッシュのフォネティックをそのまんまAVANNAに載せると、AVANNA特有のクセが活きてバチコーンとそれっぽくなる。
Vocaloid標準ディクショナリーの発音のまんまだとAVANNA特有のクセが殺されるので、デフォルトまんまのフォネティックは推奨しない。AVANNAはほぼ全部のフォネティックを確認し、書き換える勢いで臨んだ方が良い。
書き換えの一例:
your (j U@) ⇒ j O:
are (Q@) ⇒ V
the (D V) ⇒ dh V
for (f O@) ⇒ f O:
of (V v) ⇒ Q v
その他「あ」系の音 ⇒ V に書き換えておけば、オイ・アム・オイリッシュ感が出る
あと「aI」系の音 ⇒ OI に~〃
なおAVANNAでゲール語をやろうとしたとき、ゲール語にある音素がVOCALOIDでは大いに欠落していることに気付き、絶望した。一番デカいのは軟口蓋化/◌ˠ/が無いこと。これはもう、エディタ上でどーやっても無理。あきらめ。
で、英語とかでもネックになることがあるんだけど、VOCALOIDって地味に母音が足りてない。たとえば非円唇後舌広母音/ɑ/の音、これがVOCALOIDにはない。円唇後舌広母音/ɒ/はあるんだけど。うん。ロウティックは無駄に充実してやがんだけどねぇ。