髪型のバリエーションって難しい。 奇異過ぎず、ナチュラルに……って考えると、振れ幅が狭くなる。男性は特に。 |
当初の想定から大幅に遅れ、まったく順調とは言い難い顔グラ制作だけれども。ようやっと終わりが見えてきた。あと6個ほど(アーサー×3種、若バッツィ×3種の6個。ただ、ドロレス&ローマンやバーン夫妻も描くかどうかを今悩んでいる)書けば終わりです。
それにしても、いやー……――胸上だけを書き続ける作業がこんなに苦痛だとは思わなかった。それに、だんだんこのキャンバスを見ていると「あれ、自分ってこんな絵柄だったっけ。ねぇ、これ本当に自分の絵柄なの??」と、ある種のゲシュタルト崩壊のようなものが起こるんで、それが地味にしんどかったかも。
普段、輪郭がカクカクした直線的な雰囲気の絵を描くことが多いので。2.5次元的というか、デフォルメしすぎずリアルすぎずを意識して、自分にしては丸めに設定した輪郭も、違和感の要因なのかもしれない。
しかし。顔グラ量産作業は苦痛に満ちているだけで他に何もなかった、というわけじゃない。同時並行的に色んな男女の顔を書いていく中で「ツリ目っぽいほうが女性的な印象で、垂れ目にしたほうが男性的になるのかー」とか「目細めの美女/イケメンって、デフォルメにするとブッサイクに見えてしまう」とか「童顔系キャラの書き分けがまったくできてない、ほぼ全部同じ顔やん」といった発見や気付きはありましたね。
特に「母親似のツリ目で、やや面長で、どちらかといえば人相が悪い」という設定のシスルウッド(下画像、一番右側の上中下3個とも)。デフォルメせずに書いてみると、男性的というよりかは「いかつい女性(というか「明らかにゲイだろ」っていう雰囲気のあるミュージカル俳優っぽい感じというか)」に似た雰囲気があることに気付く。この雰囲気は主にツリ目の影響によって生まれているような気がします。これについては、顔グラを描き終わったあとに自分で「おー」と感じるところがあったので、もしかしたら今後の小説本編に多少響いてくるかもしれないっす。
「なるほど、この雰囲気ならガードの硬いペルモンドが彼に懐いたのも納得だわ」と思った。 ちなみに後年の彼がロン毛になってるのは 「髪を短くしようとするたび息子レニーがギャン泣きして嫌がる」という背景がある。 |
あとツリ目女子の代表格、キャロライン。素朴で化粧っ気がないイメージの彼女だけど、描いてみると目力が強めであることに気付く。そしてツリ目だと女性っぽさが引き立つよね。
萌えという文脈においては、垂れ目=かわいい女性キャラってのが多い傾向にあるけれども。垂れ目が女性的で可愛いかというと、実はそうでもないんだよなっていうのが今回の一番の発見です。
不思議ちゃんであるキャロラインは、旦那であるシスルウッドよりもたぶん恐竜のほうが好きだったと思う。 |
顔グラ量産に関する話は一度ここで打ち切って。「Chat GPT」についての話をば……。
説得力のある嘘を平気で連ねるAI、それが「Chat GPT」である
話題は変わって、「うそばっかりのAI」の話である。
多くの人が既に遊んでいるであろう「Chat GPT」というオモチャ
AI。倫理的な問題点やデマばかりの内容が指摘されたりと賛否はあるものの、これそのものはめちゃくちゃ楽しいオモチャである。実用性のある使い方をしなければ害はなく、本当に本当に愉快なオモチャだ!
たとえば、架空の料理のレシピを作らせること。
最初に出てきたのは「異次元ピザ」。これじゃ面白くないと、どんどん無理難題を重ねていく。
水晶のスープ。それでもまだトンチキが物足りない。
とかなんとかで「違う、もっと飛躍して!」「そうじゃない、もっとひねりを加えろ!」と拷問し続けた結果、素晴らしいものが出来上がりました。
いいですね。何が書いてあるのかさっぱり分からない。
ちなみに、日本語版はこちらです。
しかし、まあ、内容にそこまでの面白みはない。「スターダスト」とか「ブラックホールのグラビティ」とか、そういう既存の名称が出て来ちゃうと冷めるんだよなー。単位をひねってきたのは評価するが、それだけ。
「架空の料理」というと、アナデンの「お弁当」。あれってフレーバーテキストがすごく凝ってて、マジで食べたくなるような料理がそこにあるんだけど。アナデンのフレーバーテキストから感じる美味しそうな雰囲気が、しかしChat GPTにはない。所詮、継ぎはぎのAIよ。魂がないんだ。
そして次は「架空言語の詩」。
架空言語を出せと言ったのに、日本語を出してきた。ので、ここで一喝。
なんと、それっぽいのを英訳と共に出してくれた。以下、AI的架空言語の詩である。
ソラニスの詩 The Song of Solanis Eso nevith, eso nethri,
Galathir na kylvieth morvaeris,
Nertha eniel dithrenniel,
Enethiel yl nienniel.Atha sylviel althethren,
Aurithiel yl coiaiel,
Thalanel eniel ithrenniel,
Anodiel yl ennaeriel.Sylfaethiel eniel velveth,
Taelaethiel yl luithien,
Mylvieth eniel meithien,
Sorathiel yl luthien.Silaethiel yl dithrenniel,
Yavethiel eniel eithien,
Cylviel na lythien nienniel,
Sorithiel yl naeriel.Eso nevith, eso nethri,
Galathir na kylvieth morvaeris,
Nertha eniel dithrenniel,
Enethiel yl nienniel.In the mist, in the darkness,
The creatures of the great forest dwell,
Beautiful and mysterious,
Graceful as the stars.The trees sing their ancient songs,
The wind whispers its secrets,
The river flows with gentle rhythm,
The fireflies dance in the night.The birds join in the chorus,
The flowers bloom in harmony,
The animals of the forest gather,
And the forest sings as one.The creatures of the forest,
The spirits of the earth,
The guardians of the wild,
Sing their song of Solanis.In the mist, in the darkness,
The creatures of the great forest dwell,
Beautiful and mysterious,
Graceful as the stars.
それっぽく仕上がっている。が、露骨な人造言語感が否定できない。
韻っぽいのは踏めてる。文法らしきものがあるようにも見える。が、「韻を踏むためだけに言葉を適当に作っただろ??」という感じがあるし、AIが英訳だと言い張るものと照らし合わせてみると「つじつまが合わない」って気がします。
たとえば「Sorathiel yl luthien」は英語に訳すると「And the forest sings as one」になるらしい。で、他の段落を見てみると「And=eniel」のようだ。が、抽出した段落「Sorathiel yl luthien」というセンテンスの中に「eniel」が見当たらない。
それに「eniel=of the」っぽいが、しかし「yl=of the」でもあるようだし、さらに「eniel=in the」のパターンもあるらしい。また別の場所では「Eso=in the」ともなっている。自分には、これはメチャクチャであるように見える(言語学に明るいひと、意見プリーズ!)。
また「luthien」が何を刺しているのかが不明、動詞なのか固有名詞なのか形容詞なのか、なにも分からない。
その他にも、英訳を参照すると「Forest」「Creatures」「Sing」といった繰り返し何度も登場する言葉があるけれども、しかしAI的架空言語版にはその傾向が見られなかったりしている。
「Galathir na kylvieth morvaeris=The creatures of the great forest dwell」でありながらも、しかし「Silaethiel yl dithrenniel=The creatures of the forest」という段落がある。架空言語版にはなんら共通している語彙がない。どういうこった!!
――つまり。面白いかと言えば、そうじゃないよねってことです。不自然で稚拙な感じがします。
面白いのができたら、ボカコレに間に合うよう超特急で曲を作るって思ってたけど。微妙な仕上がりで興が削がれてしまった。
とはいえ、「異次元ピザ」と比較すれば悪くない出来だったので褒めてやりましょう。
***追記:2023/03/21***
完成した……――というより、終わりが見えなくなって投げ出した。というわけでフィニッシュ。
さほど気乗りしなかったこともあり、バッキングはまったく作り込んでないっす。先日の「羊の丘」に次いで、しょーもないもんを作っちまったなぁって感じがしてる。
思うように作れねぇなっていうこの感覚、これがまさかスランプか。スランプってやつなのか?!
まっ、音楽にちょっと嫌気が差してきたのでそろそろ本業のほうに戻りますわ。
***追記エンド***
次にやったのは、小説の中身当てゲーム。「タイトルは、EQPのセオリー」「著者は暘 弥涼」「未来が舞台のSF小説」とだけ情報を与え、Chat GPTに「内容を教えて」と注文を付ける。
すると、返ってきたのはドヤ顔でデマを言うまとめだった。
2007年だと、自分、まだ7歳ですね。とんだ天才小学生じゃん。それに「あきら・あやす」か、斬新だな(尚、Googleにはかつて「暘 弥涼:ヤン・ミーリャン」と登録されていた)。
なお、正しい内容についてですが。人工知能「EQP」は出てこないです、当然。EQPとは「元老院に自我を奪い取られて、ただミッションを遂行するだけの“道具”に成り下がったペルモンドのこと」です。そう、つまり人間(?)のこと。そしてセオリーは「持論・個人的な意見」です。すなわち、タイトルは「道具を名乗っておきながら、持論を持てるだけの自我を持ってんじゃねぇか!!ーならばその自我、お前の肉体ごと叩き潰してやる、今この場で!!」ということです。全然、内容が違う。
それから、次は「架空の物語」を書かせたりもした。
「カツオ帝国とササミ神国」という話とか。
「チロル地方からニューヨークにやってきた猫たちが築いたマフィアの話」とか。
その物語はクソ長いので、いつか別記事にて掲載する予定です。ひとまず今回はここまで。